はてなブログはSEOに強いのか?
言い換えると、はてなブログでGoogle検索の上位は獲れるのか?
まず、結論からいうと、はてなブログのSEOは弱くなっています。筆者ははてなブログを運営して8年目になりますが、SEO集客が難しくなったと体感しているからです。
はてなブログ自体のドメインパワーと,個々のブロガーのSEO対策はまったく別!
はてなブログ本体のドメインパワー(※Webサイトの信頼度を表す指標)は、かなり高いです。
下図は、計測ツールUbersuggest(ウーバーサジェスト)で調べたはてなブログ公式のドメインパワーです。88点/100点満点と、高い数値が出ています(2024年5月調べ)。

しかし、大元のドメイン評価が高いことと、その配下で運営している個々のブログの検索順位は、切り離して考えねばなりません。
はてなブログには、
- はてなグループ(=同じ趣味のブログ運営者が、交流できるツール)
- はてなブックマーク(=気に入った記事を、オンライン上で共有できる)
- きょうのはてなブログ(=編集部が選んだ記事が、はてなのトップページに掲載される)
- はてなブログタグ(=タグを通して、同じ話題をあつかった記事にアクセスできる)
といったブログ記事を拡散してもらえるツールがあります。
しかし、基本的にこれらは“はてなブログ内で露出を増やす”ためのツールです。
はてなブックマークだけははてなユーザー以外も使っていますが、残りのツールははてなブログ内のコミュニケーションツールです。

はてな運営者の目には止まりますが、一般の検索ユーザーに周知させるほど拡散力はないのです
この記事を書いたのは、こんな人
筆者ははてなブログ歴8年、WordPress歴7年の副業ブロガーです。2025年11月現在も、はてなブログProを2つ、WordPressブログを2つ運営しています。

しかし、はてなブログの収益は半減しました。はてなでSEO集客するのは、難しくなっています
いまなら、WordPressをかんたんに開設できます。
2025年2月に、筆者はロリポップ!で新サイトを作りました。
【はてな歴8年が語る体験談】MFIへの対応が遅れ、はてなブログのSEOは弱くなった

モバイルファーストへの対応が遅れ、「はてなブログ不利」「WordPress有利」の流れは加速!
筆者がはてなブログでの集客が難しいと感じるようになったのは、Googleが「モバイル・ファースト・インデックス」(MFI)を提唱するようになった2019年からです。
「モバイル・ファースト・インデックス」とは、PCサイトではなくスマホサイトを見て検索順位を決めるようにルール変更があったことを指します。

検索エンジンは、スマホで見やすいサイトを評価するようになったのです
さらに、表示速度が検索順位のランキング要因に加わりました。
2021年6月から導入された「コア・ウェブ・バイタル」(Core Web Vitals)と呼ばれる指標で、ページの読み込み速度が速く、読者がイライラせずに読めるページが、優遇されるようになったのです。
しかし、はてなブログはGoogleの方針転換に対して、対応が遅れていました。
スマホで表示したときの自動最適化(レスポンシブ対応)が遅れたり、表示速度が遅いままだったり・・・2020年から2021年にかけて、危機感を持ったはてなユーザーは次々ととWordPressへ移行しました。
筆者は愛着があったのではてなブログに留まり、できる限り「表示速度」対策をしました。こんな記事を書いたのも、はてなユーザーに警鐘を鳴らすためです。

しかし、ほとんどのはてなユーザーは表示速度対策をしようとしません。記事を書くのに一生懸命で、設定周りの重要性に気づいていないのです
WordPressは「オープンソース」(Open Source)といって、システムの設計図となるソースコードを全世界に公開しています。このため、検索エンジンが方針転換しても、いち早く対応できます。テーマ開発者が知恵を絞って、対応策を考えてくれるからです。
これに対してはてなブログにおける技術革新は、はてなの開発チームの対応待ちになります。世界中のユーザーが知恵を絞って対策するWordPressと違って、開発は遅れます。
- モバイルファーストへの対応の遅れ
- ads.txt ファイルの問題(=Googleアドセンスで指摘される)
- 構造化データへの対応が限定的
はてなブログは、WordPressに対して後手をとることが増えたのです。

わずかの差が検索順位を決めるSEOでは、開発の遅れはデメリットになります
はてなブックマークの被リンク効果がなくなった?
ブログ界隈で有名なヒトデさんがはてなブロガーだった頃、「はてなブックマーク」には被リンク効果がありました。ブックマークがもらえるとSEO効果があり、検索順位が上がりやすかったのです。
ところが、はてなユーザー同士が「はてなブックマーク」をつけ合う“互助会”が、問題となります。検索順位を上げるため、ブログ仲間同士が相互にブックマークを送る行為が「スパム行為では?」と、物議を醸したのです。
はてなの運営サイドは、はてなブックマークに「rel=”nofollow”」タグを付与しました。言い換えると、ブックマークが付いても検索順位を上げるようなSEO効果はなくなったのです。

ブログ仲間同士で「はてなブックマーク」をつけ合っても、現在は無意味です。
【SEOで不利な戦いを強いられる】クオリティの低いWordPressブログやパクリ記事が検索上位へ!
SEOでは、「ドメイン運用歴の長さ」も評価ポイントになる、と言われています。
筆者がはてなブログを開設したのは、2018年の2月。しかし、2020年頃から、筆者のブログより後に作られたブWordpressブログに、検索順位で抜かされることが増えました。
いずれも「【THE THOR(ザ・トール)】」や「SWELL」(スウェル)など、SEO対策にすぐれた有料テーマで構築されたWordPressブログばかりです。

記事のクオリティが同じでも、スペックの高いWordpressブログが検索上位を占めるようになってきました
2024年3月には、はてなで書いた筆者の記事を丸パクリしたWordPress記事が検索1位に取りました。

はてなブログでSEOを戦うには、さすがに厳しくなってきた
と、実感したばかりです。
アフィリエイトならWordpress一択、アドセンス初心者ならはてなブログもあり
ただし、WordPressだから集客できる訳ではありません。企業サイトが検索ページを独占している2025年現在、SEOをがっつり勉強しないと上位表示は難しいです。
アフィリエイトで収益化をめざすならWordPress一択!はてなでは「表示速度の遅さ」が足を引っ張る
アフィリエイトは、下図のような流れで報酬が発生します。
アフィリエイトリンクをクリック ➤公式サイトから、商品やサービスに申し込んでもらう ➤ 広告主が承認する
最初のハードルとなるのは、アフィリエイトリンクをたどって広告主のLP(ランディング・ページ)にアクセスしてもらうことです。

このとき、元ページの表示速度が遅いと、読者が広告主のLP(ランディングページ)に移動する途中で離脱してしまいます。読み込み時間がかかりすぎると、読者は不安になってしまうからです。
下図は、アフィリエイトリンクを貼ったはてなブログの記事ページの表示速度。計測ツール「PageSpeed Insights」で測ったモバイルの表示速度です。

51点/100点満点。
これでも、画像を軽くして広告を少なめにしたり、表示速度対策をしたりています。普通のはてなブログだと、スコアが20点/100点を下回ってもおかしくありません。
対して、WordPressでアフィリエイトリンクを貼ったページの表示速度。
モバイルスコアは、84点/100点です。

このWordPressブログは、レンタルサーバーは「エックスサーバー
」で「XWRITE」(エックスライト)という有料テーマを使っています。もう少し細かい対策をすれば、90点以上のスコアも出せるでしょう。
2017年のGoogleの調査によれば、「サイトの読み込みに3秒以上かかると、ユーザーの40%は離れてゆく」という統計が出ています。

はてなブログでは検索上位が獲れても、アフィリエイトリンクのクリック率が低くなりがちです
表示速度の遅さは、アフィリエイトにおいて致命的な欠陥となります。
WordPressではレンタルサーバーとテーマの組み合わせによって、SEOで有利な状況からブログを開設できます。表示速度の遅いはてなブログは、最初からハンデを追っているのです。
パソコン初心者や少しずつスキルアップしたい人は、はてなでアドセンスブログから始めるのもあり
2025年1月現在、Google検索は企業サイトや公式サイトが圧倒的に有利です。個人ブログに厳しい状況ですので、Googleアドセンスを活用するならはてなブログから始めるのもひとつの方法です。
Googleアドセンス広告は、2024年2月に大きな仕様変更がありました。
「クリック単価 ⇨ インプレッション単価」
広告がクリックされて初めて収益が入る仕組みから、広告が表示されるだけで収益が発生する仕組みに変わりました。その代わり広告単価がガクッと下がったので、これまで以上にアクセス数が大事になりました。
WordPressは開設当初はほぼ誰にも読まれません。はてなブログは、コミュニティを通じて最初から誰かに見てもらえる可能性はあります。月1,000円~2,000円程度の収益という意味では、はてなブログのほうが達成が早くなりかもしれません。
ただし、WordPress運営者がSEOを勉強し、スキルを身に付けてくると、やがてアクセス面でも逆転します。

実際、後発のWordPressブログに抜かれる経験を何十回も味わっています。
月の収益30,000円以上を達成したいなら、WordPressのほうがおすすめ。その代わり、孤独な中、モチベーションを切らさずに勉強を続けられる人に限ります。
ブログ運営をを楽しみたい層が集まるはてなのコミュニティでは、副業ブログは浮いてしまう
はてなブログでは他のブロガーさんと交流し、書き手の人柄に触れられる良さがあります。収益を目的とせず、ブログを楽しみたいなら、はてなブログは向いているでしょう。
その一方で、はてなブログの運営者の中には、アフィリエイトを毛嫌いする人たちもいます。

お金もうけのブログは嫌い!
と公言するブロガーさんもいて、アフィリエイト記事を書きにくい雰囲気があります。

このため、収益型ブログは疎外感を感じやすく、コミュニティとの距離感の取り方が難しいです
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はてなブログにははてなブログの良さがあります。はてなブログのコミュニティと相性がいい人も、きっといるはずです。
目的や運営方針によって向き不向きはありますので、ブログサービスを選ぶヒントにしていただければ幸いです。