WordPressでブログやホームページを運営するにあたって、信頼できるドメイン取得サービスを選ぶことは重要です。特に、運営歴が長くなってくると、ドメインの更新料も軽視できない要素です。
この記事では、ドメイン取得サービスとして国内でも人気の「Xserverドメイン」と「お名前.com」の2社を徹底比較します。Webサイトの長期運営に適しているのはどちらか、解説してゆきます。
結論からお伝えします。
「.com」や「.net」といったよく使われるドメインで長期的なサイト運営をするなら、筆者は「Xserverドメイン」をおすすめします。
【サービス概要】Xserverドメインとお名前.com
2つのドメイン取得サービス、「Xserverドメイン」と「お名前.com」について、簡単におさらいします。
「Xserverドメイン」サービス概要
「Xserverドメイン」は、レンタルサーバーの最大手エックスサーバーが運営するドメイン取得サービスです。セキュリティに対する信頼性が高く、見やすい管理パネルが魅力。確かに、ドメイン取得サービスとしては、「お名前.com」や「ムームードメイン」に比べて知名度は劣ります。
しかし、シンプルな料金設定とセキュリティ面の高さが支持され、いま利用者が急増しているのです。
「お名前.com」サービス概要
「お名前ドットコム」は、GMOインターネットグループ株式会社が運営するドメイン取得サービス。ドメイン事業者としては国内No.1をほこり、圧倒的な知名度をほこります。選べるドメインが620種類と豊富で、「.diet」「.creditcard」「.sexy」といっためずらしいドメインも取得できます。
ただし、管理画面が見づらく、販促メールが多いというデメリットもあります。
【ドメイン取得費用と更新料,サービス維持調整費とは?】金額について
ドメインにかかる費用について、かんたんに説明します。
新規取得費用と更新費用について
「ドメイン取得費用」は、新しいドメインを契約するときにかかる登録料で、取得から1年間の利用料も含まれています。
ドメインには“利用期限”が設けられており、期日までに次の1年間の使用料を納めないと、使えなくなってしまいます。1年ごとに「ドメイン更新料」払うことで、同じドメインを継続して使用することができます。
たとえば、「.com」や「.jp」などは登録時はほとんどお金はかかりません。しかし、2年目以降の維持費は1,500~3,000円ほどの費用がかかります。
サービス維持調整費について
「お名前ドットコム」や「ムームードメイン」、「バリュードメイン」など、ほとんどのドメイン管理会社では“サービス維持調整費”という追加料金が発生します。
“サービス維持調整費”とは、電気料金の高騰や円安を受けて設定された調整費のこと。ドメインの新規契約や更新のときに、請求額に対して10~20%前後の調整費が上乗せされます。
たとえば、更新費用が1,500円でサービス維持調整費が20%なら、
1500 + 1500 × 0.2 = 1800
(もしくは、1500 ✕ 1.2 = 1800)
と計算します。
え? ということは、公式サイトに記載されている額より更新料は高くなるのね
筆者が「Xserverドメイン」を推奨するのは、2年目以降の更新費用にサービス維持調整費がかからないからです(あくまで2024年5月時点)。
どっちが高い?【Xserverドメイン VS お名前com】よく使われるドメインの取得費用と更新料を比較
下記の表では、2024年5月現在の「お名前.com」のサービス維持調整費(=22.75%)を含めた上で、ドメインの取得費用と更新料をまとめています。
ドメイン | Xserverドメイン | お名前.com |
---|---|---|
.com | 取得:1円 更新料:1,428円 | 取得:0円 更新料:1,287円 総額:1,579円 |
.net | 取得:1円 更新料:1,670円 | 取得:0円 更新料:1,507円 総額:1,849円 |
.jp | 取得:350円 更新料:3,102円 | 取得:330円 更新料:3,091円 総額:3,794円 |
.xyz | 取得:1円 更新料:1,791円 | 取得:0円 更新料:1,628円 総額:1,998円 |
.co.jp(法人のみ) | 取得:4,136円 更新料:4,136円 | 取得:3960円 更新料:4,125円 総額:5,063円 |
サービス維持調整費のない「Xserverドメイン」と、調整費のある「お名前ドットコム」では、請求額が変わってきます
どっちが高い?【Xserverドメイン VS お名前com】ドメインの移管費用を比較
もうひとつ。ドメインの移管費用についても触れておきます。
ドメインを登録し、管理している業者をあとから変更することができます。「ドメイン移管」と呼ばれる作業で、
- Xserverドメイン ⇨ お名前ドットコム
- お名前ドットコム ⇨ Xserverドメイン
のように、管理するドメイン会社を変更できるのです。ドメイン管理会社を変更することで、ドメインの更新にかかるコストを抑えたり、管理画面が使いやすくなったり、というメリットもあります。
「ドメインの移管」にも費用がかかります。ポイントは、移管元には費用はかからず、移管先のほうで費用が発生すること。
たとえば、
Xserver ⇨ お名前.com
へ移管した場合、移管先のお名前.com側の移管費用だけがかかります。
ドメイン | Xserverドメイン | お名前.com |
---|---|---|
.com | 移管費用:1円 (※~2024年6/25(水)まで) | 移管費用:1,012円 総額:1,242円 |
.net | 移管費用:1円 (※~2024年6/25(水)まで) | 移管費用:1,012円 総額:1,242円 |
.jp | 取得:1円 (※~2024年6/25(水)まで) | 移管費用:3,124円 総額:3,834円 |
.xyz | 移管費用:1,791円 | 移管費用:1,628円 総額:1,998円 |
.co.jp(法人のみ) | 移管費用:4,136円 | 取得:1,320円 総額:1,620円 |
まず、別のドメイン管理会社からXserverドメインへ移管する場合は、「サービス維持調整費」はかかりません。2023年4月30日~2023年6月25日17:00まではキャンペーン価格が適用され、「.com」「.net」「.jp」は安く移管できます。
次に、別のドメイン管理会社からお名前ドットコムへ移管する場合は、「サービス維持調整費」がかかります。公式サイトに記載されている費用から、維持費を上乗せした額が請求されることになります。
「.com」「.net」「.jp」といったよく使われるドメインで長くサイト運営するなら、筆者はXserverドメインをおすすめします
また、ドメインをXserverドメインにして、レンタルサーバーもエックスサーバーと契約しておくと、同じ管理画面からドメインとレンタルサーバーの設定ができるようになります。
ドメインの管理画面もレンタルサーバーの管理画面も、めったにアクセスしないページです(新規契約と更新のとき、サーバーの設定ぐらいしか使わない人も多いはず)。
ドメインとレンタルサーバーをセットで契約しておくと、設定にかかる時間的コストも抑えられます