ブログを毎日更新すべきか、否か?

私がブログを始めた2018年から、ブログ運営者のあいだで論争となってきたテーマです。

有名ブロガー

毎日更新したら収益が上がったよ!

先輩ブロガー

毎日更新なんて絶対ダメ! クオリティが大事だよ

どちらが正解なのでしょうか?

【結論】収益を目的とするなら、ブログの毎日更新はNG!

ブログの毎日更新はNG、ピークアウト現象、アクセス激減

結論から述べます。

もし、収益を目的としてブログ運営するなら、「毎日更新はNG」です。今すぐ止めたほうがいいです。毎日更新をしていると、過去記事のリライトにかける時間がありません。その結果、“読者満足度の低い記事”を量産してしまいます。

ブログ内に質の低い記事の割合が増えると、Googleのコア・アップデートのタイミングで検索順位がいっきに下がり、アクセスが激減する可能性が高まるのです。

実際に、筆者は毎日更新をしたために、“地獄の体験”をしたことがあります。

2019年。筆者は、朝ドラのあらすじ記事を週6で書いていました。別ジャンルの記事も週2~3本ペースで上げていたため、ほぼ毎日更新でした。ブログは順調に育ち、1日あたり1,800PVを獲得するまでになりました。

このままアクセスも収益も、右肩上がりが続くと思っていました

ところが、ある日のこと。

なんの前触れもなく、アクセスが激減します。

ヤバいぞ! おかしいぞ!

まるで、坂道を転げ落ちるようにPVは下がり続け、3カ月後には300PV/日まで落ちました。実に、アクセスはピーク時の1/6になったのです!!

ブログ、毎日更新、デメリット、アクセス激減

収益も1/3~1/4へと激減しました。

同じ時期に、筆者と似たような体験をしたかたがいます。

このブログ運営者のかたも“ピークアウト”と形容していますが、ピッタリな表現です。ゆっくり頂点に上りつめ、一気にアクセスが激減する感じは、まるでジェットコースターです。

\表示速度が速く、SEOに強いテーマ/

【作業スピードが上がる!】ブログを毎日更新するメリット3選

もちろん、ブログを毎日更新するメリットもあります。

メリット① 記事を書く作業に慣れる

  • 書くテーマ・題材を決める
  • キーワードを選定し、記事タイトルを決める
  • リサーチする
  • 文章を書く
  • 画像や図表を挿入する

人によって順番は違いますが、ブログ記事を書く“作業の流れ”があります。

毎日Wordpressの編集画面と向きあうことで、PDCAサイクルを回すのに慣れてきます。記事執筆のスピードも早くなります。

メリット② 検索エンジンからのクロール頻度が高くなる

新しい記事が公開されると、検索エンジンに通知がゆきます。すると、クローラー(=巡回ロボット)がみなさんのブログを訪れ、記事の内容を読み取り、検索エンジンにインデックス登録します。

クローラーには、“クロール頻度”というものがあります。


このブログはまめに更新されているな。新しい情報があるか、のぞいてみよう!

毎日更新をするとクローラーが訪問する頻度が上がり、インデックスが早くなったり、更新情報が反映されやすくなったりします。

メリット③ アクティブなブログであることが、一定のリピーターを獲得しやすい

X(旧ツイッター)では、発信が多い人のほうがフォロワーを獲得しやすい傾向があります。

ブログも同様。更新頻度が高いほうが、気になって毎日訪問してくれるファンが付きやすくなります。

【SEOには悪影響?】ブログを毎日更新するデメリット5選

ブログ、毎日更新でアクセスと収益が激減、体験談

しかし、メリットばかりではありません。毎日更新するデメリットを見てゆきましょう。

デメリット① クオリティの低い記事を量産してしまう

本業や家事をこなしながら、ブログ記事を書いている人も多いはずです。

毎日更新をすると、ひと記事あたりのクオリティは下がります。リサーチも不十分となり不確かな情報を載せてしまったり、あわてて書くため誤字脱字も増えたりします。毎日更新にこだわるあまり、情報が古いまま修正しない人もいます。


「未完成」の記事ばかりだな。あまり読者の役に立てないブログだぞ・・・

疑問が悩みがあって検索で調べる人にとって、役に立つ記事かどうか?

検索エンジンのクローラー(AI)は、読者のニーズ(=知りたい気持ち)に応えられない記事は“低評価”の判断をします。ブログ内に低評価の記事がたくさんあると、今度はブログ全体が低評価を受けます。

ブログ全体が低評価を受けると、新しい記事を公開しても順位がつきにくくなります

悪循環が止まらなくなるのです。

デメリット② ネタ切れを起こし、重複コンテンツが増えてしまう

毎日更新をしているとネタ切れを起こし、過去記事と似たような記事を書いてしまうことがあります。タイトルも内容も同じような記事を、“重複コンテンツ”と呼びます。

ブログ内に重複コンテンツがあると、どちらか片方しかインデックス登録されないことがあります

場合によっては、自分が書いた記事同士が検索順位を争うことも。せっかく書いたのに・・・

デメリット④ 毎日更新が“目的化”してしまう

ブログ村のランキングは、更新頻度が高いと上がりやすいシステムです。このため、毎日更新するブロガーは多いです。しかし、疑問や悩みを抱えて検索ページからやってくる読者さんには、ランキングなんて関係ありません。興味があるのは、知りたかった情報があるかどうか、だけです。

何だこれ。内容がうすいなぁ。別のサイトを見よう

ランキングを上げるために毎日更新していると、いちばん大切な読者目線が欠けてしまいます。その結果、読者からは離脱され、検索順位は上がらなくなります。

先輩ブロガー

ランキングを上げることと、読者の役に立つことはベクトルが逆の方向を向いてるよ!

デメリット⑤ リライトに時間をかけられず、集客力が下がってゆく

SEO集客する場合、ブログの収益は検索順位に左右されます。検索順位は、競合サイトとの“相対評価”で決まります。ライバルサイトに比べて自分の記事が劣っていたら、リライトして品質を高めなくてはなりません。

しかし、毎日更新をしていたら、過去記事をリライトして内容を改善させる時間はありません。

クオリティの低い状態のまま記事を放置していると、検索順位はじわじわ下がってゆきます。記事数は増えても、アクセスはどんどん減ってゆきます

【ブログの毎日更新はNG?】本家のGoogleが伝えていることとは?

Googleがサイト運営者向けに情報を発信している、検索セントラルというブログがあります。検索エンジンが“質が高いサイトかどうか判断する基準”として、以下のような項目が記載されています。

  • 記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか
  • サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。
  • スペルや文体の間違い、事実誤認がないか。
  • 検索結果に表示された他のページと比較して、より実質的な価値を提供しているか
  • コンテンツの品質管理はどの程度行われているか。
  • サイトは、そのトピックの専門家として認知された機関が運営しているか。
  • 記事は適切に編集されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか
  • ページに、細部まで注意を払ったコンテンツと、注意を払っていないコンテンツが混在していないか。
出典:質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス-検索セントラル

検索セントラルには、「毎日更新が是か非か?」に関する直接的な表現はありません。

しかし、

  • 内容がうすい記事は、評価しない
  • 重複コンテンツは、評価しない
  • 誤字脱字や事実誤認は、評価しない
  • 急いで制作された記事は、評価しない

といった判断基準は読み取れます

つまり、ブログの毎日更新を続けた場合、「検索エンジンから低評価を受ける記事がたまって」ゆきます。

Googleは、3~4か月に1回ほどの頻度で、「コア・アップデート」という検索基準の見直しを行ないます。検索順位を決めるアルゴリズムを変更するため、アップデート後に検索順位が大きく変動します。

7年のSEOの経験上、ブログ内に質の低い記事(=リライトを行なっておらず、読者の役に立てない記事)がたまっていると、アップデートのタイミングでアクセスが激減する可能性が高まります。

怖いのは、この“ピークアウト現象”は予告なしに起こる、ということ。

いちどアクセスが激減したブログを立て直すのは、極めて難しいです。防衛策として、アップデートの変動を受けにくいブログ運営が求められます。

すなわち、むやみやたらと記事を増やさないこと。定期的にリライトをして、ブログ全体のクオリティを保つこと。

ブログ記事は増えれば増えるほど、品質を管理しにくくなります

【更新頻度は?】アクセス激減したブログを立て直した方法

参考までに、PVが1/6に下がったブログを立て直した方法についても書いておきます。

まず、ブログ内の記事を見直し、再生の見込みがない記事やトレンド記事など、役割を終えた記事は削除しました。また、タイトルや内容が重複していた記事は、ひとつに統合しました。

このような見直しを少しずつ行ない、800記事⇨300記事に減らしました。アクセスは徐々に持ち直し、数カ月かかって1,000アクセス/日まで回復しました。

更新頻度は、週2回に変更。

数カ月おきに削除や統合を行ない、トータル記事数が増えすぎないように調整しています。運営者として、管理できる記事数に抑えています。

ただし、アップデートを受けた直後の立て直し策として、ひとつだけ気をつけたいことがあります。

Google検索セントラルの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」には、

なんらかの方法でサイトを「新鮮」に見せれば全体的な検索ランキングが向上すると信じて、大量の新しいコンテンツを追加したり大量の古いコンテンツを削除したりしていますか(そのようなことをしてもランキングは向上しません)。

と、書かれています。


アクセスが激減しちゃった。早く戻さなきゃ!

あせって、一度に大きな変更を加えるのは危険です。検索セントラルをよく読み、少しずつ改善してゆくことを推奨します。

まとめ

ブログ初期の段階では、記事執筆に慣れるため毎日更新にはメリットもあります。

しかし、ブログ内に記事が増えてゆくにつれ、

  • 質の低い記事
  • 重複コンテンツ
  • あわてて制作したような記事

もたまってゆきます。

本来なら、リライトして品質を管理すべきですが、毎日更新を行なっているとその時間も取れません。

コア・アップデートのタイミングで“ピークアウト現象”起き、ジェットコースターのようにアクセスが激減する恐れがあります

ゆえに、毎日更新はNGです。

ブログで収益を得たいなら、定期的に過去記事のリライトや統合を行ない、ブログ内の記事を一定水準に保つようにしましょう。