レンタルサーバーとは、ホームページやブログで情報を発信したいユーザーに向け、テキストや画像の保管庫となるサーバーをレンタルできるサービスのことです。レンタルサーバーには、個人ユーザーの利用を想定したものと企業の利用を想定したものがあります。

「個人向け」と「法人向け」で何が違うのか?

結論からいうと、セキュリティ対策の強度や、サポートの手厚さが異なります。

【レンタルサーバー】個人向けと法人向けの違いとは?

1.料金の違い

個人向けと法人向けでもっとも差が表れるのは、利用料金の違いです。個人向けでは月額100~1,400円前後のプランがありますが、法人向けプランでは月額1000~5,000円前後の価格設定です。

価格が上がるとディスク容量が増えたり、データベースの数が増えたりする利点があります。

2.セキュリティ対策

セキュリティ対策、違い

個人向けのレンタルサーバーでも、スパムメールのブロックなど基本的なセキュリティ対策は施されています。

しかし、Webアプリの脆弱性をついた攻撃を防いでくれるWAFや改ざんの検知機能は、ビジネス向けサーバーでのみ付与されているケースが多いです。

3.複数人でのサイト運営

企業のコーポレートサイトであれば、複数人で編集作業を行なうケースも出てきます。

法人向けのサーバーは複数人での管理はできますが、個人向けサーバーは複数人での管理ができないことが多いです。

4.メールの一斉送信

メール一斉送信、法人向け、レンタルサーバー

メールの一斉送信はサーバーに負荷がかかり、配信の遅延を招くことがあります。ビジネスサーバーでも機能を制限しているケースがほとんどです。

※ メールサーバーとしては、Xserverビジネスやmixhost(ミックスホスト)が向いています。

5.サポート体制の充実度

個人向けサーバーは、サポート体制にばらつきがあります。たとえば、スターサーバーやリトルサーバーには電話サポートはありませんが、エックスサーバーやConoHa WINGには電話対応しています。

法人向けサーバーは、ほとんどが電話サポートが受けられます。CPIレンタルサーバーのように、夜間の電話サポートを受け付けてくれるサービスもあります。

【具体例・比較】個人向けサーバーと法人向けサーバーの違い

個人向け・法人向け両方のプランがあるサービスを例にとって、「個人向けサーバー」と「法人向けサーバー」の違いを比較します。

◆ 【例①】エックスサーバー(個人向け)とXserverビジネス(法人向け)の比較

項目エックスサーバー
(スタンダード)
Xserverビジネス
初期費用/月額料金
(12ヶ月契約の場合)
なし/1,100円16,500円/4,180円
基本スペック
(ディスク容量/転送量)
300GB/無制限300GB/無制限
サポート体制電話・メール・チャット電話・メール・チャット
Web改ざん検知
無料設定代行

エックスサーバー(個人)とXserverビジネス(法人)のスタンダードプランではスペックはほとんど変わりませんが、月額3,000円ほどもの価格差があります。

しかし、サーバーが攻撃されたときの検知機能はXserverビジネスだけが利用できます。

また、Xserverビジネスではスタートアップの設定代行やホームページの運営代行の一部を、無料でサポートしてもらえます。

(※ プランによって、月3~5回の設定代行を無料で頼める)

◆ 【例②】さくらのレンタルサーバ|スタンダード(個人)とビジネス(法人)の比較

項目さくらのレンタルサーバ
スタンダード(個人向け)
さくらのレンタルサーバ
ビジネス(法人向け)
初期費用/月額料金
(12ヶ月契約の場合)
なし/550円なし/1,980円
基本スペック
(ディスク容量/転送量)
300GB/無制限600GB/無制限
サポート体制電話・メール・チャット電話・メール・チャット
WAF
(Webサイトへの攻撃をブロック)
Webの改ざん検知オプションサービスオプションサービス
複数人でのサイト管理

さくらのレンタルサーバーでは、個人向けとビジネス向けで容量が変わってきます。

また、Webの改ざん検知はビジネスプランにも含まれておらす、オプション契約で利用できるようになっています。

(※ 100ページの解析で2200円/月、1000ページの解析で16,500円/月)

まとめ

個人向けサーバーと法人向けサーバーでは、セキュリティ対策の強度やサポート体制の手厚さが大きく異なります。

個人ブログの場合、たとえ商用目的であっても個人向けサーバーでじゅうぶんです。

【関連】レンタルサーバーの割引キャンペーン一覧」の記事では、個人ブログの立ち上げに利用したいサーバーのキャンペーン情報を書いています。

法人の場合、顧客や社員の個人情報をあつかうなら、たとえ中小企業のホームページでも法人向けサーバーと契約したほうが無難です。

【関連】【2024年版】中小企業向けレンタルサーバー おすすめ4選